管網計算システムMulti-WSN


                                          
 Q1.CASE1に入力した流量を1.5倍してCASE1の流量にしたい
 A1.
流量節点リストのボタンをクリックして流出量自動計算ウィンドウを表示します。
[基準流量]に「Case1」、[変更流量]に「Case2」を選択し、[倍率]を「150%」と入力します。
[OK]ボタンをクリックすると、変更確認メッセージが表示されますので、[はい]をクリックして変更を許可します。

 Q2.有効水頭の求め方の種類について(地盤・管底・管心・管頂)
 A2.
有効水頭の算出基準は、[基本データ入力]−[有効水頭の算出タイプ]で選択でき、基準とする項目は地盤高、管底高、管心高、管頂高の4項目があります。

地盤高から算出 管底高から算出
管心高から算出 管頂高から算出

 Q3.基図として扱える画像形式
 A3.
jpgファイル(*.jpg,*.jpeg)、BMPファイル(*.bmp)、メタファイル(*.emf,*.wmf)です。

 Q4.計算結果の有効水頭チェックを行ないたい。又は、行ないたくない
 A4.
[基本データ入力]−[判定基準]−[有効水頭]で必要最小有効水頭を[必要高さ]へ、必要最大有効水頭を[限界高さ]へ入力することにより、計算結果の有効水頭値が範囲内かチェックします。チェックを行いたくない場合は、[必要高さ][限界高さ]ともに「0」を入力します。

 Q5.基図の縮尺を2点間から設定したい
 A5.
[ツールバー]のをクリックし、基準となる2点をクリックします。その2点間の距離を入力することにより基図の縮尺を指定できます。

 Q6.基図の縮尺を管路長から設定したい
 A6.
[ツールバー]のをクリックし、基準となる管路をクリックします。その管路の延長を入力することにより基図の縮尺を指定できます。

 Q7.基図(ラスター)を薄く表示させたい
 A7.
ワークシート内で右クリックし[ラスター色の変更]を選択します。サブメニューから任意の薄さ、色を選択してください。元データの色に戻したい場合は基準色を選択してください。
※基図(ラスター)が読み込まれている場合のみラスター色の変更ができます。

 Q8.管径毎に色分けしたい
 A8.
[ツールバー]のボタンをクリックして管径色設定ウィンドウを表示させます。色変更したい管径をダブルクリック、もしくは管径を選択し[色の変更]ボタンをクリックします。色の設定ウィンドウから任意の色を設定します。管径色設定ウィンドウを表示させているときのみ平面図の管径色は適用され、管径色設定ウィンドウを閉じると通常表示(黒色)の表示になります。もう一度、管径色設定ウィンドウを表示すれば設定した管径色が平面図に適用されます。
※ここで設定した色は平面図印刷時にも適用するこができます。

 Q9.取水口が2点あり、更に動水位と流水量を固定させたい場合
 A9.
片方の取水口を動水節点[1]とし動水位を入力します。もう片方の取水口を流量節点[2]とし流出量をマイナス値で入力します。ここで一旦、計算実行し[2]の動水位を確認します。[2]から流出する管にポンプを設定します([2]の直近当たり)。ポンプの増減圧値は、動水位が固定したい値より低い場合は差分を減圧(マイナス値)させ、高い場合は差分を増圧(プラス値)させます。但し、この入力値は管路の結線方向と流出方向が同じ場合に適用されます。管路の結線方向と流出方向が逆になっている場合は、増減圧値の符号(+、−)が逆になります。

Q10.1kgf/cm2は何mの水位か?
A10.
1kgf/cm2 = 10000kgf/m2 = 10tf/m2 = 10m3/m2 = 10m
よって、1kgf/cm2は10mの水頭となります。

Q11.平面図の印刷及びDXF出力において、節点の大きさ等を変更したい場合
A11.
[メニューバー]−[オプション]−[設定]を選択し、平面図は[平面図印刷設定]で、DXFは[DXF出力設定]で各項目を設定してください。
※本システムでDXFファイルを使用する場合は「DXFファイルコンバータ」オプションが別途必要です。

Q12.管路の結線方法と流向の違いによるポンプの影響の違い
A12.
本システムの増減圧は水の流れる方向ではなく、管路の結線方向に対して入力します。管路結線が「節点1」→「節点2」で増圧ポンプを設置し、流向が「節点1」→「節点2」の時は図1となります。管路結線を逆にした場合は図2のようになります。

図1.結線「節点1」→「節点2」で流向「節点1」→「節点2」の場合の増圧ポンプ
図2.結線「節点2」→「節点1」で流向「節点1」→「節点2」の場合の増圧ポンプ

Q13.流量節点が希望の有効水頭に満たない場合、取水口の動水位をいくらにしたら満足するのか?
A13.
有効水頭を満たしたい流量節点[1]を動水頭節点[1]に変換し希望の動水位を入力します。
今まで使用していた動水頭節点[2]を流量節点[2]に変換し前回計算した結果の流量を流出量として入力します。計算を実行し、ここで得た[2]の動水位を覚えておきます。変換した節点を全て元の節点に戻し、動水頭節点[2]の動水位に先ほど計算した結果を入力し再計算させます。
※樹枝配管時はこれで可能ですが、管網配管時は動水位が変わることにより流向が変化する場合があるため、数回繰り返す必要がある場合もあります

Q14.農業用水における最大流量から最多最少流量の求め方
A14.
[基本データ入力]−[流出量の種類]を3種類としCase1に最大流量を入力します。流量節点リストでボタンをクリックして流出量自動計算ウィンドウを表示します。最多流量はCase2にCase1の50%を、最小流量はCase3にCase1の20%を自動計算で入力します。

Q15.Ver1.6とVer.2.0の違い
A15.
Ver1.6は、既に新規販売を終了しています。サポート期間は2003年10月末日までとなります。

Ver1.6とVer2.0以降の違い
  1. ネット認証機能
    サーバーに認証キーを登録することによりネットワークに接続してあるどのパソコンからもキーディスク無しで使用できます。但し、同時使用は購入ライセンス分のみです。
    ※ネット認証機能を使用する場合は、弊社「ネット認証システム」が別途必要になります。
  2. 各管路の折れ点に対して、[折れ点][増減圧ポンプ][各種損失係数]の3種類を設定出来るようになりました。
    ・種類の説明
    [折れ点]・・・・・エネルギーに影響を与えない通常の折れ点
    [増減圧ポンプ]・・管路の入力方向に対するポンプ圧を入力
    [各種損失係数]・・摩擦損失以外の損失を考慮できるよう損失係数を入力
    ※但し、損失係数×(V2/2g)で算出可能な損失に限る
  3. [増減圧ポンプ][その他の損失]を設定した折れ点位置の動水位を縦断図に反映
  4. 平面図印刷において文字サイズ等の変更が可能
    サイズは0.1mm単位
  5. DXFオプション適応時には。DXF出力時においても文字サイズ等の変更が可能
    サイズは0.1mm単位

Q16.平面図印刷において節点情報が正しく印刷されない
A16.
平面図印刷時に節点情報を印刷する際に、節点数に対して用紙サイズが小さい場合には
  • 全ての節点情報が表示されない。
  • 節点情報の表と平面図が重なってしまう。
などの問題が発生することがあります。



原 因:本システムでは節点情報を表示する文字サイズを3mmとしています。
     これ以上小さいフォントで出力した際に文字が読み取れなくなると判断しました。

解決策:
  1. 用紙のサイズを大きいものに変更する。
  2. 用紙の向きを変更する。
  3. 節点情報の表示位置を変更する。
  4. 節点情報の出力項目を減らす。


以上のような対処法をお試しください。
Q17.多点流入で流入点の動水頭と流量を固定することは可能か?
A17.
管網計算の性質上不可能です。

動水頭を固定した場合の例を以下に記します。

1.  両端点の動水頭を固定した場合
Q=A・Vの基本公式より、管径は変化しません。
そのため断面積Aは固定されますが、動水勾配が変化するために、流速Vが変化します。
したがって、流量Qも変化してしまいます。
2.  1の点のみ動水頭を固定した場合
この場合は、全ての流量が定まっているため、節点1の流量が必然的に決定されます。
したがって、Q=A・Vの基本公式より、上記同様に断面積Aが固定されます。
さらに各管路を流れる流量も決まってしまうため、流速Vも決定されてしまいます。
したがって、水頭差が決定されるため、節点2番の水頭は必然的に決定します。
3.  2の点のみ動水頭を固定した場合
この場合も上記同様に全ての節点に於ける動水位が決定されます。
さらに、ここでの各節点での流量が同じであれば、各管路の流量も同じになります。
したがって、動水勾配は、先の例と同じ勾配となります。